フィアットパンダツインエア デュアロジックASSY交換
フィアットパンダ ツインエア
走行 97,300km
シングルマスフライホイールに交換済みとの中古車を購入したが、ギア抜け等の症状が発生することがある。
主に東京都内にて使用する為、完璧に直したい。
とのご要望。
診断機を接続してチェックします。
P2917 Gearbox sub-sysytem とのフォルトコードが残っていましたが、これは具体的な不具合箇所を示しているフォルトコードではなく、よく表示されるフォルトコードです。
お客さまと相談の結果、デュアロジックASSYを新品交換する事に決定。
同時に、過去に他店で行われたクラッチ交換及びフライホイール交換時に交換されていない「クラッチレリーズレバー」も新品に交換します。
クラッチレリーズレバーはデュアロジックのクラッチプッシュロッド部との接合部が深く摩耗してしまい、設計通りのクラッチストロークが得られなくなり、クラッチ切れ不良等が発生し不具合の原因になります。

新品のデュアロジックASSY。

クラッチレリーズレバー。
凹み部が摩耗し深くなってしまい不具合の原因になります。
(左が新品、右が摩耗している旧部品)

また、オーナー様は、パンダ購入前にパンダの弱点持病などを念入りにお調べになられており、この車両はフライホイールやサーモスタットが交換され対策されている車両だった。とのことで購入されたとのことです。
「サーモスタットも金属製に交換済みと聞いております」と言われていましたが・・・、
樹脂製に見えます。

ヒーターホース接続部が樹脂製のサーモスタットは、樹脂部が折損して冷却水が瞬時に大量に漏れてしまい、走行することができなくなってしまいます。
金属製のサーモスタットに交換します。
同時に、ラジエターアッパーホース、及び古いタイプだったラジエターサブタンクも交換します。

シングルマスフライホイールに交換済みということは外部から確認ができませんので信用するしかございませんが、当分の間安心してお乗りいただけると思います。
遠方よりお越しいただきありがとうございました。