フェラーリ Ferrari 308 GTB WEBER DCNF キャブレター調整

フェラーリ308GTB WEBERキャブレター調整のご依頼。

ferrari308

5000rpm以上回らないとのご依頼でお預かり。

過去にフェラーリ専門店を含め、色々なお店からキャブのセッティングを断られ続けたと言うチューンドフェラーリ308。

海外にてプロレーシングドライバーのプライベート遊び用だったと言うこの車両。
ハイカム、ハイコンプピストン組み込み済みとのこと。
その他、フルロールケージ、前後アルコンブレーキキャリパー、などなど。

各部チェックすると、さすがハイカムハイコンプピストン組み込みエンジン。WEBER DCNF キャブレターには、かなり大きめのアウターベンチュリーが装着されています。
が、異常なほどに大きなメインジェットが入っていて、極端に燃料が濃い状態で高回転まで回らない状態でした。
燃調が濃い分には壊れるリスクが少ないので、誰かが適当に選択したのでしょうか。

さらに、スパークプラグですがあり得ない番手が入っていました。
プラグが黒い → プラグの番数を下げれば黒い色を回避できると考えた?
(実際の原因は燃料が極端に濃かった為にプラグが黒かったので、根本解決にはなっていません)
このプラグを入れた方は、とにかくプラグの焼け色を適正にすることが目的だったのでしょう。色々な考え方をする方がいるものです。

各ジェット見直し変更、8気筒4基のWEBER DCNFキャブレターの同調、調整、を行い、見違えるほど高回転まで回るようになりましたが、まだ何となくお聞きしているエンジンの仕様の本調子ではないような気がします。
(圧縮比がいくつだ、カムシャフトの作用角がいくつだ、バルブタイミングが・・・、云々、というようなことは過去に散々やりましたので、本調子ではない雰囲気を感じます)

他店で整備済みと聞いていた点火系を疑ってチェックすると、点火時期が大幅にずれていました。
308の基準値に合わせてみても、まだ本調子では無いようなフィーリングです。
点火時期を探りながら実走行を繰り返したところ、ベストな点火タイミングを発見。

爆発的に速くなりました。

日本国内のフェラーリ専門店で断られ続けた308。
日本上陸後20年ぶりにして初めて本領発揮、速いです。

それでも、いろいろな修理工場を経てきた様子で・・・。
液体パッキンが塗布されていて、紙ガスケットが面に密着できていなかったり、
スタッドボルト周辺には、古いガスケットの残骸も残されたままだったり・・・。

ferrari308

きれいに取り除きます。

ferrari308

ゆっくり走っていてもフェラーリ特有のサウンドを奏でます。

フェラーリ308weberキャブレター調整

過去には32GT-Rでサーキットも走られていたというオーナー様。
ご帰宅後、
「高速道路の追越しはシフトダウンせずに踏み込むだけでも十分な加速が出来るようになった。燃費もかなり向上した」
とのご連絡を頂きました。

遠方よりお越しいただきありがとうございました。

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